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アンサンブル室町:時間と空間を超えた表現を求めて

アンサンブル室町は和楽器とバロック楽器による混合編成を基本に、演劇・舞踊とのコラボレーションによるこれまでにない音楽表現を追求しています。

このアンサンブルは、秀吉が居城にチェンバロを所有していたという史実にインスピレーションを得て、2007年春にローラン・テシュネ、簑田弘大、市瀬陽子によって設立されました。メンバーには若手実力派の日本伝統音楽・バロック音楽奏者を中心に、若手の作曲家、俳優、ダンサーが名を連ねます。

アンサンブル室町は、東洋(日本)/西洋(ヨーロッパ)、過去/現在/未来という空間と時間を超えた芸術表現の探求します。



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第一回公演(2008年11月)のご報告

2007年11月16日、『北とぴあ国際音楽祭』の助成を受けて、アンサンブル室町は北とぴあつつじホールで第一回公演を行いました

アンサンブル室町の第一回公演では多彩な芸術表現の統合をこころみました。

  • 1. 新作初演:11人の作曲家による11の新作の初演

  • 2. 舞踊:初演作品への振り付け

  • 3. 歴史:能の謡による豊臣秀吉の書簡の引用

  • 4. 演劇:エリック・サティ(1866-1925)の「スポーツと気晴らし」を俳優が演じ、アンサンブル室町が演奏(本公演のための編曲版)。

この4つの要素が2部の1時間45分の公演に構成されました。

色彩による視覚効果:
楽器奏者と日本舞踊の舞踊家の衣装は藤色、能の役者は黒、三人の俳優はそれぞれ青・黄・緑の衣装。白と金を基調とした舞台、光と陰...

舞台のみならず客席も使って、スペクタクルが展開されました。
1. 新作初演

多様なバックグラウンドをもつ若い11人の作曲家による11の小品が演奏されました。

それぞれの作品の楽器編成はデュオから合奏まで様々ですが、和楽器とバロック楽器を用いることをルールにしました。

また、楽器紹介のワークショップ、作曲家の指導によるリハーサルなど楽器奏者と作曲家のコラボレーションにも取り組みました。
2. 舞踊の新作

日本舞踊の舞踊家が新作から3 曲を選び、アンサンブル全体で演奏されたサティの「タンゴ」とともに振り付けを作成しました。
3. 歴史:秀吉の書簡

    露と落ち
       露と消えにし
          我が身かな


豊臣秀吉は安土城に楽器を多数保有しており、そのなかにはヨーロッパから初めて輸入されたものも含まれていました。たとえば「クラーヴォ」と呼ばれる初期のチェンバロです。もしかしたら、秀吉がチェンバロに触る機会があったかもしれません。

秀吉は生前多くの書簡を残しました。そのいくつかをこのコンサートのライトモチーフとして、曲と曲の間に能楽師の謡いによって読み上げました。
そして、最も象徴的な辞世の句、「露と落ち...」が本公演のタイトルとなったのです。
4. 演劇:エリック・サティ、「スポーツと気晴らし」

秀吉の辞世の句という「歴史的な重み」…。

しかしアンサンブル室町はいわゆる「歴史的」コンサートによってスタートすべきではないと考え、エリック・サティ(1866-1925)のシュール・レアリスムという「強烈な」様式によってバランスをとることになりました。

こうして歴史/重量感/現実感と想像/軽やかさ/現実逃避のあいだの均衡を通じて、感情表現と人間性という共通点を追求することになったのです。

能楽師が謡う豊臣秀吉の書簡がコンサート全体を貫く一方、サティの「タンゴ」が音楽と演劇のクライマックスを作り上げました。
コンサートの写真、映像、音声など、これからアップロードする予定です。お楽しみに!


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第一回公演(2008年11月)に頂いた批評

アンサンブル室町第一回公演によせられた批評です。
和楽器+古楽器で若手中心に斬新な舞台を作った旗揚げ。…巧みなアンサンブルと、豊臣秀吉の書簡をもとにした謡い…舞踊を伴うエリック・サティ《スポーツと気晴らし》(室町用アレンジ)の断片的な挿入…舞台狭しと化学反応を繰り返す刺激的な一夜。(『音楽現代』2008年1月号
時間の流れと共にステージには不思議な空間が生まれ、過去と現在が結び付く。…流れに身を任せて見て(聴いて)いると、ステージ上での展開と共に様々な感情が湧き上がってくる。それはクラシックの演奏会にはない、もっと我々の身近にある感情である。ともあれ、アンサンブル室町のこれからの活動に注目したい。(『ムジカノーヴァ』2008年2月号


第一回公演(2008年11月)の報告書

昨年、11月16日に行われたアンサンブル室町第一回公演の報告書です。

こちらから閲覧、ダウンロードできます(pdf、7.1MB)

なお、複製・再頒布防止のため、全ページに透かしが入っています。ご了承ください。


第一回公演(2008年11月)の動画(その1)

アンサンブル室町第一回公演から、オープニングと松浦真沙作曲、「古の歌」の抜粋です。

当日配布されたプログラムに掲載された、作曲家からのメッセージです。
今回のこの企画での作曲が決まった時、私の頭にはまず笙の音が浮かんだ。以前から、かなりの憧れを持っていた楽器である。そして笙とのアンサンブルに選んだ楽器は打楽器。笙の「持続感」と打楽器の「躍動感」。一見全く異なる特性を持った二つの楽器だが、しかし私の中ではある確実な共通項=遥か以前の時間を想像させる音色=があったのである。今回はその共通項に着目し、4分弱の小品ではあるが、ある古の伝説を書くようなつもりで作曲した。何らかの「物語」を聞いていただけたら幸いに存じます。

この作品は、このコンサートに委嘱された作品の中でも、デュオ(二重奏)という一番小さい編成です。本作品は二部に分けて、プログラムの最初と最後に演奏されました。

撮影:林 敏英






第一回公演(2008年11月)の動画(その3)

アンサンブル室町第一回公演から、齋藤圭子作曲、「笙と箏(十七弦)とチェンバロのために」の抜粋です。

当日配布されたプログラムに掲載された、作曲家からのメッセージです。
古楽器・邦楽器での創作は、私にとって初めての挑戦でした。どの楽器も魅力的で、編成を決めるのに苦労しました。作曲中は、各楽器の持つ様々な魅力を、4分という短い時間の中で、いかに表現できるかを考えました。


撮影:林 敏英






第一回公演(2008年11月)の動画(その4)

アンサンブル室町第一回公演から、築田佳奈作曲、「"NODE" for 4 performers 」の抜粋です。

当日配布されたプログラムに掲載された、作曲家からのメッセージです。
全く異なる文化の中で生まれた、和楽器(三弦、尺八)と西洋の楽器(ヴィオラ・ダ・ ガンバ、打楽器)の接点を探しました。海を越えて、時空を超えて、この楽器に出会えた事、そしてこの瞬間に音にしてくださる素晴らしい4人の演奏者に、心から感謝致します。

花柳美輝風、藤間豊彦による舞踊とともにお楽しみください。

撮影:林 敏英






第一回公演(2008年11月)の動画(その5)

アンサンブル室町第一回公演から、中本芽久美作曲、「After a hundred years ...for Biwa, Baroque Violin and Harpshichord 」の抜粋です。

当日配布されたプログラムに掲載された、作曲家からのメッセージです。
邦楽器と古楽器の曲を書くと言う事は、私にとって全く新たな試みでした。作曲中、自分の中の西洋と東洋がせめぎあい、苦心しましたが、西洋的なものと東洋的なものの底に共通して流れるものを、聴きとっていただければ幸いです。 題名は、エミリー・デキィンソンの詩の一節、“After a hundred years Nobody knows the Place...”からとりました。


撮影:林 敏英






第一回公演(2008年11月)の動画(その6)

アンサンブル室町第一回公演から、上田真樹作曲、「森のうた-18本の管と9本の絃のために-」の抜粋です。

花柳美輝風、藤間豊彦の舞踊とともにお楽しみください。

撮影:林 敏英



上田真樹のホームページ、樂樹舎は こちらからどうぞ





第一回公演(2008年11月)の動画(その7)

アンサンブル室町第一回公演から、サティ作曲、宮内基弥編曲、「スポーツと気晴らし」から「タンゴ」です。

池田舞美、石川絵美、石川博章の演技、花柳美輝風、藤間豊彦の舞踊とともにお楽しみください。

撮影:林 敏英





第一回公演(2008年11月)の動画(その8)

アンサンブル室町第一回公演から、張替夏子作曲、「追憶の風」の抜粋です。

当日配布されたプログラムに掲載された、作曲家からのメッセージです。
「同じように風が吹いていた、同じように光が射していた、同じように陽が昇り、同じように一日が終わる、なにげない日常の端々に垣間見える悠久の昔に想いを馳せてみた」
曲は笙の独奏から始まる。笙は絶え間なく揺れ動く風、光を思いながら書いた。トラヴェルソは時に本来持っている繊細なイメージを脱却するような、荒々しい表現を要求した。三味線は時を刻む、軸の役割としてイメージした。ガンバは全体の起伏をつけるきっかけになる役割を担っている。このアンサンブルからしか生まれる事のない、まるで宮殿と神殿が合体した風景が見えてきそうな不思議なサウンドを感じて頂けたら幸いです。

花柳美輝風による舞踊とともにお楽しみください。

撮影:林 敏英






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プロフィール

アンサンブル室町

Author:アンサンブル室町

アンサンブル室町は和楽器とバロック楽器による混合編成を基本に、演劇・舞踊とのコラボレーションによるこれまでにない音楽表現を追求しています。

メンバーには若手実力派の日本伝統音楽・バロック音楽奏者を中心に、若手の作曲家、俳優、ダンサーが名を連ねます。

アンサンブル室町は、東洋(日本)/西洋(ヨーロッパ)、過去/現在/未来という空間と時間を超えた芸術表現の探求します。

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